洋上発電というものがあると聞いたけれど、イマイチ分からない。

洋上発電について知りたい!

 

 

自然エネルギーを使って発電する仕組みの中に、
洋上発電と呼ばれるものがあります。

実際に関わりがないと、なかなか実態は見えてきませんよね。

洋上発電とはどんな仕組みなのでしょうか。

ここでは洋上発電をターゲットにしてみましょう。

 

洋上発電の仕組みやメリット・デメリットなど、
洋上発電についての情報をまとめていきます。

 

洋上発電のしくみとは?

Original update by : かっちゃん

 

洋上発電とは、主に、
海洋上に発電設備を作り、海の上に突き出た風車を、
風の力によって回転させて発電を行う事をいいます。

別名、オフショア風力発電とも呼ばれています。

 

洋上発電の定義としては、海洋上で行われるものに限らず、
湖の上やフィヨルドの内部で行われるものも含まれます。

湖の上やフィヨルドの内部で行われるには、
大きく2つの種類があります。

着床式工法

基礎を海底に固定するのが着床式です。

着床式は、海岸から比較的近距離の場所に建設される方式で、
遠浅の海岸に適しているといわれています。

浮体式工法

浮体式は、設備を浮体として海に浮かべて、
ワイヤーで海底に係留する方式です。

水深の深い場所に建設されます。

 

どちらの方式が適しているのかは、
それぞれの国の周辺海域の状況や気象条件によって異なります。

 

洋上発電のメリットは?

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洋上発電にはいくつかのメリットがあります。

その一つ一つを確認しておきましょう。

安定して大きな風力を得られる

洋上では風の乱れが少なく、
一定した風力を継続的に得ることができます。

それによって、風車を回し続けることによって、
電力を発電する風力発電に向いているのです。

土地の制約を受けにくい

風力発電の設備を建設するとなると、
ある程度の広さを持った土地が必要になります。

しかし洋上発電の場合、
スペースの利用の仕方が限定されるため、
陸上のように周りの建物に気を使う必要がありません。

また、スペースを気にせず、
大きな発電量を誇る大規模な風力発電設備も導入しやすくなります。

景観や騒音といった人間の住環境に与える影響が少ない

陸上に風力発電を建設する場合は、
近くに住む住民に対して環境影響を理解してもらう必要があります。

洋上発電では海の中に設置するので、その必要がありません。

 

洋上発電のデメリットは?

Original update by:RRice

 

洋上発電にもデメリットはあります。

今度は洋上発電のデメリットを確認しておきましょう。

建設コストが大きい

洋上発電の最大のデメリットは建設コストです。

一般的には陸上風力発電に比べ、
30~40%程度高くなるとされています。

設置場所が海の上ということで、
建設、設置することが難しいといえます。

資機材の輸送コストは、船で一度に大量に運べるため、
陸上に比べると安いとされていますが、洋上では、
組み立てのためのクレーンや付属設備の設置が必要になります。

また、コストを押し上げる要因として、
陸上に電気を送る海底ケーブルの敷設があります。

陸地から距離のある洋上では、
海底ケーブル敷設には大きなコストがかかることが予想されます。

メンテナンスが大変

洋上に建設する洋上発電はメンテナンスも大変です。

陸上にあれば、補修要員が駆けつけて対応することが可能ですが、
洋上ではそう簡単ではありません。

船で要員が向かうとしても、
海上が荒れている場合などはそれも不可能になってしまいます。

メンテナンスが難しいという理由の中には、
やはりコストがかかるという部分もあります。

洋上風力発電が数多く設置されるウインドファームなどには、
メンテナンス要員が滞在できるスペースを設置すべきだ、
との意見もあります。

 

洋上発電はどのような場所に導入されているの?

国内での洋上発電の導入は、
まだ限られた場所でしか行われていません。

それも研究による観測データを集めるための設置です。

千葉県の銚子沖と、福岡県の北九州市沖で開始した、
洋上発電の実証研究にて、
観測データを初めて公開したことで話題になりました。

2ヶ所とも海底に設備を固定する着床式を採用して、
大型風車1基と観測タワー1基で構成されています。

日本でも地形的なメリットを活かせることから普及が期待されていますが、
まだまだ、実証実験段階の施設がほとんどです。

 

世界で洋上発電の普及が進んでいるのは、
ヨーロッパの国々です。

ヨーロッパ諸国の多くは国土の小さい国が多く、
洋上を利用できる洋上風力発電の導入が進んだ経緯があります。

また、遠浅の海岸が多いという地形上のメリットを活かせることも、
普及が進んだ理由になっています。

 

洋上発電の環境への影響とは?

洋上発電は海上に浮かべる以上、軽量化と小型化は不可欠です。

軽量化には軽くて丈夫な素材の開発が必要になるでしょう。

小型の風車は、大型の風車に比べて発電量が少ないため、
その分「数」が必要となります。

 

洋上発電は、海鳥の衝突だけでなく、
ほ乳類や頭足類などにも影響を与えます。

着床式と浮体式でも、
海洋動物への影響は異なることが分かっています。

着床式では土台建設時の震動や騒音によって、
ほ乳類の音声コミュニケーションがかく乱される恐れがあります。

発電機や海底ケーブルからでる低周波音波が、
ほ乳類の聴覚や頭足類の平衡感覚に影響する可能性が指摘されています。

一方で浮体式は設置場所を移動できるので、
海洋生物に悪影響があると分かったら、
移動してリスクを減らせると考える人もいます。

しかし専門家は、
「浮体式でもワイヤーで固定するので、簡単には移動できない」
と発表しています。

 

どちらにしても、海鳥を含め、
海洋生物への影響があることは間違いないのです。

このような環境への影響が今後の課題になりそうですね。

 

まとめ

いかがでしたか?

洋上発電は海上に風車を立てて、
安定した風力を集め、発電するシステムです。

通常の風力発電に比べて、
安定した風による発電が見込めると考えられています。

 

メリットデメリットは以下の通りです。

  • 土地の制約を受けにくく、景観や騒音といった人間の住環境に与える影響が少ない
  • 設置コストやメンテナンスコストが大きいのが課題
  • 日本ではまだ実証実験段階の施設がほとんど

 

日本の地形を活かして洋上発電を広げていきたい、
という意見も多くあげられていますが、
実現するのはまだ、課題が多く残るのが現実です。