潮力発電とは何のこと?

日本でも始まっているのか知りたい!

 

 

災害や地震に見舞われる度に、
電気の大切さを感じることがあります。

近年では、自然エネルギーから発電をする仕組みに、
注目が集まっています。

代表的なものは太陽光発電ですが、
ここでは潮力発電を取り上げてみます。

あまり聞いたことがない潮力発電ですが、
実際にはどうやって発電するのでしょうか。

 

潮力発電の仕組みやメリット・デメリットなどを調べてみました。

近い未来に日本の電力を支えてくれるものの一つになるのでしょうか。

 

潮力発電のしくみとは?

Original update by : J McSporran

 

潮力発電とは、潮の満ち引きの時に起こる、
海水の流れを利用して発電する方法です。

その仕組みは、基本的には水力発電と同じになります。

貯水池を作って海の一部を切り離すことで、
満潮時には貯水池が海面よりも低くなります。

干潮時にはその逆の現象が起こります。

この状態で水門を開くと、
満潮時には海面から貯水池に向かって水が入ってきます。

干潮時には逆に、
貯水池から海面へ向かって水が流れていきます。

この水の流れを利用して、タービンを回して発電するのです。

この方法からも分かる通り、潮力発電は動力を一切使いません。

その結果、二酸化炭素が発生しません。

 

さらに、潮力発電の最大の特徴は、
発電量が予測できるということにあります。

潮の満ち引きは計算できるので、
1日にどのくらいの電力が発電できるか予想がつきます。

そのため、計画的な発電ができると考えられています。

 

また、潮力発電と同じように、
海で行う発電として「波力発電」があります。

こちらは波の力を地用して発電をする方法です。

これも潮力発電ほどではありませんが、
予想しやすく計画的な発電ができると言われているのです。

 

潮力発電のメリットは?

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潮力発電にはメリットがあります。

まずはメリットを知ることで、
潮力発電の可能性を見ていきましょう。

きわめて安全なエネルギーである

潮力発電はCO2排出ゼロ、放射能リスクゼロの、
安全・安心な発電システムです。

人類や地球にとって致命的なリスクはなく、
きわめて安全なエネルギーと言えます。

潮の満ち引き、太陽熱、偏西風などにより生み出されている潮流は、
地球規模の継続的な運動で半永久的なものです。

潮流は枯渇とは無縁なので、
まさに無尽蔵とも言えるエネルギー源となりえます。

安定したエネルギーである

次に、気象条件に関わらず安定したエネルギーを生み出せる、
という点も大きなメリットです。

潮流の方向や大きさは容易にシミュレートできるので、
発電の予測が立てやすいことが分かっています。

気象条件次第で出力に大きな影響を受ける、
風力発電や太陽光発電とは異なり、
きわめて安定的なエネルギーシステムだといえます。

 

しかも四方を海に囲まれ、親潮に恵まれた日本の海域では、
潮流の強いポイントが数多く存在するため、
開発にも大きなメリットがあります。

 

潮力発電のデメリットは?

Original update by:カメラ兄さん

 

潮力発電にはもちろん、デメリットもあります。

デメリットを知ることで、今後の課題が浮き彫りになります。

発電場所の確保が難しい

潮力発電のデメリットは発電場所の確保が難しい点です。

貯水池を作るには、満潮と干潮のときに、
潮位に一定の差があるところでなくてはなりませんが、
それに該当する場所は限られています。

周囲を海に囲まれている日本でも、
潮力発電に適した場所は数か所しかないのです。

機材のメンテナンス費用がかかる

さらには海水に含まれる塩分の影響で、タービンをはじめとする、
機材がさびるのも早いというデメリットもあります。

そのため、メンテナンス費用がかかります。

現在のところ火力発電の数倍の維持費をかけて、
潮力発電を行うメリットは少ないということで、
日本では研究が進んでいないのが現実です。

実用化への実証実験が難しい

潮力発電を実用化するには、
実証実験を通じて問題点を検証しなければなりません。

日本の近海は漁業者の操業や船舶の航行が多く、
関係者との調整が複雑になる傾向があります。

その為、理想的なポイントで、
思うように実証実験が行えるとは限らないのです。

 

潮力発電はどのような場所に導入されているの?

残念ながら日本では、
潮汐発電や海流発電はほとんど進んでいません。

上記した通り、実験も思うようにできないので、
なかなか実用に進まないのです。

2011年度から北九州市と九州工業大学が共同で、
関門海峡において潮汐発電の実証実験を開始。

一般財団法人エンジニアリング振興協会が、
MWh級海流発電システムの事業化をめざして、
研究開発を進めている程度です。

 

世界に目を向けると、
現在の所、フランスのランス潮力発電所が、
世界で最も古い潮力発電所として運営されています。

なんと、1年間で約24万キロワットを発電しているのです。

また2010年には韓国にも潮力発電所が建設されました。

これから少しずつ需要が伸びると予想されています。

 

日本では現在のところ、
潮力発電所が建設される予定はありません。

もし計画が立ち上がったとしても、
成功するかは不明なのだといいます。

潮力発電はまだまだメジャーとは言えませんが、
この先の事を考えると、まだ見込みがありそうな発電システムですね。

 

潮力発電の環境への影響とは?

もし潮力発電を実用化するとなると、
もちろん環境への影響も考えなければいけません。

日本の場合、漁業を無視することは決してできません。

 

潮力発電は海流の流れがある程度、
活発な場所に作るのがベストとなってきます。

言い換えると、
「たくさんの漁船が往来する漁場に作る」ことになるのです。

そのため、潮力発電の設置には、
漁業関係者の理解や協力が必要不可欠になります。

例えば青森県八戸港では、
漁船同士が衝突しそうになるほど漁場が混雑しています。

もしこのような場所に潮力発電を設置したら、
確実に悪影響をもたらします。

 

他にも、ダムのように堰を作って海水を隔離する必要があるので、
その結果、自然を壊したり生態系を破壊してしまうかもしれません。

その辺りも含めて日本では日々、研究を行っているのですが、
環境への影響を極力小さくするためにも、
まだまだ実用化は遠い気がしてきます。

 

まとめ

いかがでしたか?

潮力発電は潮の満ち引きの時に発生する、
海水の流れを利用して発電します。

一切の動力を必要としないので、
安心、安定した発電ができると言われています。

 

潮力発電のポイントは…

  • 気象条件に関わらず、安定したエネルギーを生み出すことができる
  • 潮の満ちひきは計算できるため、1日にどのくらいの電力が発電できるか予想できる
  • 発電場所の確保が難しいため、日本ではまだ導入されていない

 

海外ではフランスで安定した電力を維持している潮力発電ですが、
日本の場合、環境への影響等を考えると、
実用化はまだ先になりそうですね。