ソーラーパネルの反射光が、近隣トラブルになることがあるの?

トラブルになったら、パネルを外さなければならないの?

訴えられないために出来ることはある?

 

環境に優しいはずの太陽光発電が、
ご近所トラブルの原因になることがあるのをご存知ですか?

実はソーラーパネルの向きや設置角度によって、
強い反射光が発生することがあるのです。

騒音も臭いも発生しない、
太陽光発電の意外なデメリットともいえます。

 

万が一ご近所とトラブルになってしまった場合、
ソーラーパネルは外さなければならないのでしょうか。

今回は、ソーラーパネルの反射光にまつわるトラブルについて、
その原因や対策を詳しく解説していきます。

太陽光発電の導入を検討している方は、必ず目を通して下さい。

 

ソーラーパネルの反射光は強い?近隣トラブル事例とは?!

Original update by : 写真AC

 

ソーラーパネルに反射する光ってそんなに眩しいのでしょうか。

太陽の光を鏡に反射させた時の光を思い出して下さい。

一瞬でも非常に眩しいですよね。

太陽は動きますから、一日中眩しい状態が続くわけではありませんが、
反射光害」という言葉があるくらいですから、
不快に思う方には耐えられない眩しさなのです。

 

実際に近隣トラブルから訴訟へと発展したケースがあります。

経緯を詳しく見てみましょう。

トラブルはどのように起こったの?

横浜市に住むAさんは、
新築の屋根(切妻屋根)の南面と北面に太陽光パネルを取り付けました。

しかし、北側に住むBさん宅の2階の窓に、
太陽光パネルの反射光が直接当たるようになってしまいました。

そこで耐えかねたBさんが、
Aさんと設置業者であるハウスメーカーを訴えました。

どのような判決がでたの?

平成24年4月に横浜地裁は、反射光が「受忍限度」を超えているとして、
太陽光パネルの撤去と、損害賠償22万円という判決を出しました。

その後どうなったの?

その後ハウスメーカー側が控訴し、控訴審では逆転判決が下っています。

平成25年3月東京高裁は、
「受忍限度」を超えるものとは直ちに認められないとして、
地裁の判決を覆したのです。

 

裁判の争点となった「受忍限度」ですが、

  • 他の屋根材と比較した際の眩しさの強度
  • 反射光の差し込む時間の長さ
  • 被害回避措置の有無(カーテンやブラインドで回避できるかどうか)

 

この3つがポイントとなりました。

地裁と高裁とで判断が分かれたように、眩しさの加減は人それぞれです。

高裁で、受忍限度を超えていないという判決が出たからといって、
今後も自由に設置して良いということではありません。

実際にAさんは横浜地裁の判決後、
近隣に配慮して太陽光パネルを撤去しています。

 

近隣トラブルでソーラーパネルを外す必要がある!?

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上の事例のAさんは最終的にソーラーパネルを外しましたが、
近隣から苦情が来たらパネルを外すしか方法はないのでしょうか。

設置するために高額な費用を掛けた事を考えると、
撤去以外の方法を、何とか見つけたいものですよね。

 

考えられる方法として、次の2つが挙げられます。

  1. 設置角度を変える
  2. 相手側の窓にフィルムなどを取り付ける

 

1.設置角度を変える

設置架台を調節して太陽光が当たる角度を変更できないか、
販売店に確認してみましょう。

太陽光パネルを設置する際は、
太陽の光を最大限に受けるように調節しているはずですから、
発電効率が落ちる可能性があっても撤去するよりは良いでしょう。

2.相手側の窓にフィルムなどを取り付ける

反射光が当たる相手の窓に、
遮光フィルムを取り付けることを提案してみましょう。

もちろん費用はこちらで持ちます。

防犯や災害時のガラスの飛散防止にもなることをアピールすれば、
了承してくれるかもしれません。

 

ご迷惑をかけている事は事実ですし、
今後のご近所付き合いのことも考えて、出来るだけ低姿勢で対応しましょう。

撤去することを考えれば、どちらの方法も低価格で済みます。

 

訴えられて裁判になった場合の対処とは?そうならない為の対策とは?

Original update by : 写真AC

 

しかしこちらが誠意をもって対応しても、
残念ながらトラブルに発展してしまうケースはあります。

万が一訴えられてしまった場合は、どのように対処したら良いでしょうか。

 

裁判では、
「受忍限度」を超えているかどうかが争点になると思われます。

裁判官が受忍限度を超えていると判断すれば、
パネルの撤去と損害賠償の支払いという判決が出るでしょう。

まずは弁護士に相談をし、今まで取ってきた対応を伝え、
今後の対策を立ててもらいましょう。

 

ただし、たとえ勝訴したとしても、
ご近所に対しての「しこり」はどうしても残ってしまいます。

また時間も費用も掛かりますし、なにより精神的な負担が大きいです。

このようなことにならないよう、太陽光発電は、
「導入する前」にきちんと対策を立てておくことが必要なのです。

 

具体的には、次の3つが挙げられます。

  1. どんな時に起こりやすいのか知識を持つ
  2. 見積もり時にしっかりと調査する
  3. 日頃からご近所づきあいを大切にする

 

1.どんな時に起こりやすいのか知識を持つ

反射光害が起こりやすいのは、以下のような状況です。

  • 屋根が北向きに近い
  • パネルを取り付ける屋根よりも隣家の窓の方が上にある
  • 屋根の傾斜が急

 

横浜での訴訟以来、
良識のある業者は「北向きへのパネル設置」は勧めてきません。

しかし自宅の屋根がこれらの条件に合うようでしたら、
反射光害にはどのような対策を行っているのか」を
見積もりの際にしっかりと確認してください。

2.見積もり時にしっかりと調査する

設置業者専門の調査会社に調査を依頼しましょう。

以前は反射光の程度を具体的に調査することは難しかったのですが、
今では、1日単位1年間の反射光の状況を、
簡単に調べることのできる機械も出回っています。

隣家へ影響が出ることが分かったら、
どの季節のどの時間帯に反射光が当たるのか、
事前に報告しておきましょう。

3.日頃からご近所づきあいを大切にする

例えばマンションの足音に対しても、
日頃からよく見知った相手の足音なら我慢できても、
挨拶もしないような相手の足音は我慢できない、ということがあります。

日頃からあなたのことを良く思っていない相手なら、
些細なことでも悪く捉えてしまうかもしれません。

太陽光発電は設置したら終わりではありません。

今後20年以上に渡って設置し続けるものですから、
ご近所付き合いは大切にしておきましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

環境のためにと思い、高いお金を出して設置した太陽光発電が、
反射光のせいで金銭的にも精神的にも負担になってしまうことがあります。

しかし、事前にきちんと調査しておけば防げることですので、
設置を躊躇する必要はありません。

 

ポイントは、

  • 過去の反射光のトラブルを知る
  • 自宅の屋根が反射光害を起こすかどうか調べる
  • 見積もり時に、近隣にどれくらいの影響を及ぼすのか調査してもらう
  • 日頃からご近所づきあいを大切にする

 

以上のことを押さえておけば、まず大丈夫だと言えるでしょう。

 

また、反射光についてあまりにも無頓着な業者は、
他の施工にも問題があることが多いです。

見積もり時に質問して、
しっかり対応してくれる業者を選ぶこともポイントです。