太陽光発電が環境に優しいのは本当なの?

廃棄する時のゴミは環境に悪くないの?

 

 

毎月の電気代が節約できる、売電収入が得られる
という投資的理由で太陽光発電を導入する方も多いですが、
「環境に優しい」「クリーンなエネルギー」という環境面を重視して、
太陽光発電を検討している方もいらっしゃると思います。

しかし太陽光発電を、製造から廃棄までトータルで眺めてみると、
果たして環境に良いというのは本当なのか?」という疑問が生じます。

 

今回は、太陽光発電の環境への影響について、
一つ一つの過程ごとに考えてみました。

太陽光発電を検討している方の参考になれば、と思います。

 

クリーンエネルギーとは?

Original update by : 写真AC

 

太陽光発電は「クリーンエネルギー」と呼ばれていますが、
そもそもクリーンエネルギーとは、
どのようなエネルギーのことを言うのでしょうか。

〇クリーンエネルギーとは
電気や熱などに変える際に、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの
有害物質を排出しない、または排出量の少ないエネルギー源
のことを言います。

 

太陽光発電のほかに、
水力」、「風力」、「地熱」もクリーンエネルギーですし、
燃料電池」、「天然ガス」なども含まれます。

しかし現時点では、
何をもって「クリーンエネルギー」とするか、定義が曖昧です。

CO2を排出しないという事が前提なら、
原子力発電や水素ガスも含まれるはずですが、
原子力は事故があった時に深刻な被害を及ぼしますし、
水素ガスは水素が作られる過程で有害物質が排出される恐れがあります。

 

クリーンという言葉のイメージが先行していて、
本当にクリーンなのかは検証されていないのです。

 

太陽光発電は環境に影響がないの?

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そんなクリーンエネルギーの代表格である太陽光発電は、
本当に環境に影響がないのでしょうか?

製造から廃棄までの過程に問題点はないのか、
一つ一つ見ていきましょう。

〇製造過程

太陽光発電システムのソーラーパネルや、
パワーコンディショナーを製造するためには、
多くのエネルギーを必要とします。

その際CO2も発生しますので、
環境に悪影響はないと言い切ることは出来ません。

しかし、製造過程で発生したCO2を、
太陽光発電の稼働によって回収することができれば、
「環境に優しい」と言えるのではないでしょうか。

その時の指標となるのが、
エネルギー・ペイバック・タイム(EPT)」と
CO2・ペイバック・タイム(CO2PT)」です。

太陽光発電を製造する時に必要だったエネルギーとCO2が、
何年掛かって回収されるのか、を表したものです。

太陽光発電の場合、シリコン製のパネルで、
EPTは約2年、CO2PTは約2.7年です。

一般的に太陽光発電は25年は稼働できるとされているので、
製造時のエネルギーとCO2は十分回収されます。

〇設置時

一般家庭の屋根にパネルを乗せる分には全く問題ありませんが、
野立ての場合、環境に悪影響を与えている場合があります。

田んぼや畑の休耕田を利用しているなら良いのですが、
わざわざ森林を伐採して新たに建設する場合は、
やはり環境に負荷を与えています。

〇稼働時

太陽光発電がクリーンエネルギーと呼ばれるのは、
この稼働時にCO2を排出しないからです。

稼働時は環境に最も優しいエネルギーの一つでしょう。

〇廃棄時

太陽光発電システムを廃棄する時にやっかいなのが、
大型のソーラーパネルです。

今現在、まだ廃棄される数が少ないので、
明確なルールが決まっていないのが現状です。

しかし太陽光発電の普及に伴い、
将来撤去されるパネルが増えることは確実です。

撤去の際に問題となるのが次の4つです。

  • 鉛やカドニウム等の有害物質が含まれているソーラーパネルがある
  • 有害物質の含有情報が管理されていない
  • 廃棄処理方法が統一されておらず、地域によっては粉砕・埋め立て処理されている
  • パネルからレアメタルを回収し再資源化するべきだが、ルールが無い

 

有害物質はたとえ少量であっても、
その危険性を甘く見ることは出来ません。

廃棄処分のルールが明確でない今、
自宅近所で粉砕処理されている可能性もあります。

また、リサイクルできるものはリサイクルし、
資源を有効に使わなければ、環境に優しいとは言えません。

 

ソーラーパネルの廃棄件数が増える前に、
全国統一ルールが示され実行されなければ、
「太陽光発電が環境に優しい」
と胸を張って主張することは難しいのではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

クリーンエネルギーの代表選手である太陽光発電は、
稼働している時にはCO2を排出することもなく、大変優秀です。

しかし、製造から廃棄までトータルで見てみると、
全く影響が無いとは言い切れないことが分かります。

特に、廃棄時に排出される有害物質は、
今後ソーラーパネルの大量廃棄時代が来ることを考えれば、
深刻に考えるべきでしょう。

 

全国統一のルールづくりが待たれますし、
私たち個人個人が関心を向けることも大切です。