雪国でも太陽光発電は導入できるの?

どのようなトラブルが考えられる?

導入する時はどんな点に注意したらいいの?

 

 

北海道や北陸などの雪国で
太陽光発電を導入したい」と思った時、誰もが疑問に思うのが、

  • 雪が積もったら稼働するのか?
  • ソーラーパネルは雪の重みに耐えられるのか?

 

ということではないでしょうか。

しかしそれ以外にも、
気を付けなければならない点がたくさんあります。

 

今回は、

雪国でも太陽光発電を導入することは可能なのか?
導入する際はどんな点に注意すべきなのか?

を詳しく解説していきます。

雪国にお住まいの方、是非、参考にしてください。

 

太陽光発電による積雪対策は可能なのか?

Original update by : 写真AC

 

太陽光発電の普及率は全国平均で約5%前後ですが、
県別普及率を見ると、地域差がかなりあります。

総務省統計局の「平成25年住宅・土地調査」による
太陽光発電機器所有率を見てみると、

  • 1位 ・・・ 佐賀県(10.2%)
  • 2位 ・・・ 宮崎県(9.5%)
  • 3位 ・・・ 熊本県(8.6%)

と、温暖な九州地方が上位を占めています。

 

反対に、豪雪地方と呼ばれる地方での普及率は、

  • 44位 ・・・ 青森県(1.7%)
  • 44位 ・・・ 新潟県(1.7%)
  • 46位 ・・・ 北海道(1.5%)
  • 46位 ・・・ 秋田県(1.5%)

と、かなり低いのが現状です。

確かに普及率は低いですが、
雪国だから導入できない!という訳ではないのです。

一年中雪が降っているわけではありませんし、
雪国ならではの「積雪対策」をしっかり行えば導入は十分可能です。

 

では、どのような積雪対策を行えばよいのでしょうか。

次の3つが考えられます。

  1. 積雪の重みに耐えられる耐久性のあるソーラーパネルを選ぶ
  2. 落雪に対する対策
  3. 発電量がどのくらい確保できるのか

 

1.積雪の重みに耐えられる耐久性のあるソーラーパネルを選ぶ

太陽光発電を導入する際は、
コストを出来る限り抑え初期費用を早く回収することを考えますが、
雪国では、重い積雪に耐えうる強度を優先させなければなりません。

また各メーカーの設置基準は、積雪に対し細かく規定されています。
それを守ることも重要です。

2.落雪に対する対策

ソーラーパネルは滑らかでガラスで覆われており、
普通の屋根材に比べて非常に滑りやすいです。

積もった雪が勢いよく滑り落ちることを考えて、
雪止めなどの対策が必要になります。

3.発電量がどのくらい確保できるのか

雪でパネルが覆われている間は、
発電量は無くなるか、有っても非常に少量となります。

パネルはつるつるしており、
屋根に上って雪下ろしすることは非常に危険なため、
雪が溶けるまで待たなければなりません。

発電できない期間があることを十分に認識したうえで、
導入する必要があります。

 

積雪地域で太陽光発電トラブルの事例とは?

スポンサードリンク

このように、雪の少ない地方と比べると、
どうしても導入コストが掛かってしまう積雪対策ですが、
怠った場合、思わぬトラブルが発生することがあります。

 

特に落雪による近隣トラブルは深刻で、
太陽光発電協会も注意喚起を行っています。

協会に寄せられた落雪のトラブル事例として、
次のようなものがありました。

  • 太陽電池パネルから落ちた雪で、車の屋根がへこんだ。
  • 太陽電池パネルから雪が勢いよく落ちてきて、隣家の庭の植木を折った。
  • 太陽電池パネルから大量の雪が滑り落ち、
    屋外に設置していた給湯器などの設備を壊した。
  • 太陽電池パネルから落ちた雪でテラスの屋根が壊れた。
  • 太陽電池パネルから滑り落ちた雪が子供に当り、けがをした。

 

落雪以外のトラブルの事例としては、次のようなものがあります。

〇雪の重みで設置架台が損傷

雪が積もっても自然に滑り落ちるように、
傾斜角度が40°になるよう設置架台を取り付けていた。

だが、雪の重みに耐えられずに、
架台とパネルの間にある金具が損傷してしまった。

〇発電量がこれほど落ちるとは聞いていなかった

見積もりの時にもらった発電量のシミュレーションに、
積雪による発電量の低下が盛り込まれていなかった。

10年くらいで初期費用を回収する予定が大幅に狂ってしまった。

 

積雪地域での太陽光発電を導入する場合の注意点は?

Original update by : 写真AC

 

上のようなトラブルを避けるためには、
どのような点に注意をしたら良いでしょうか。

絶対に守るべきポイントは、次の4つです。

  1. 近隣に落雪被害が及ばないか、事前に調査して雪止めなどの対策を取る
  2. メーカーの設置基準を守り、価格よりも強度を優先させる
  3. 積雪による発電量の低下はどれくらいか、事前に把握する
  4. 積雪対策に慣れている業者にお願いする

 

1.近隣に落雪被害が及ばないか、事前に調査して雪止めなどの対策を取る

太陽光パネルは非常に滑らかなので、
積もった雪は想像以上に遠くへ飛びます。

積もった雪がどの辺りに飛ぶのか予測して、
適切な雪止め対策を立てなければいけません。

落雪が全て自分の所有地内に落ちるのであればまだ良いのですが、
住宅密集地の場合は特に注意と配慮が必要です。

雪止めを設置すると置けるパネルの枚数が少なくなってしまいますが、
雪が通行人の頭上へ落ちて万が一の事があった場合、
責任問題が生じることがあります。

雪止めの他にも、
軒先に金網を設置する「落雪防止装置」などもありますので、
業者に確認をするようにしましょう。

2.メーカーの設置基準を守り、価格よりも強度を優先させる

太陽光発電の導入を考える時、
まず発電効率やkW単価を重視しますが、それよりも、
雪の重さに耐えられるのかという耐久性を重視しましょう。

そして、メーカーの設置基準は必ず守ってください。

雪の重みでパネルが損傷した場合でも、
設置基準を守っていれば保証されますが、
少しでも外れていたら、全く保証してくれません。

設置架台を取り付ける時も、
架台フレームの本数を増やすなどの対策が必要になります。

耐久性の高いパネルを選んでも、
設置架台が貧弱だと雪の重みに耐えられません。

3.積雪による発電量の低下はどれくらいか、事前に把握する

太陽光発電を導入する時、発電量のシミュレーションを行いますが、
少しでも発電量を多く見せようと、甘めの数字を出してくる業者もいます。

積雪時にどれくらい発電量が落ちるのか、
具体的に説明してくれる業者を選ぶようにしましょう。

初めから冬季の発電量はこれくらい、と理解していれば、
パネルに雪が積もっていてもそれ程気になりません。

4.積雪対策に慣れている業者にお願いする

雪国で数多くの導入実績がある業者を選んだほうが安心です。

様々な事例を見ていますので、
積雪によってどのような被害が起こりえるのかよく知っているからです。

複数の業者を比較して、最適な業者を選んでください。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

北海道や北陸などの雪国では、
温暖な地方と比べて太陽光発電の普及率は低いのが現状ですが、
導入できないことはありません。

しかし、落雪や雪の重みでの損傷などといった
トラブルが発生する可能性があり、きちんとした積雪対策が必要です。

ポイントとして次の4つが挙げられます。

  • 近隣に落雪被害が及ばないか、事前に調査して雪止めなどの対策を取る
  • メーカーの設置基準を守り、価格よりも強度を優先させる
  • 積雪による発電量の低下はどれくらいか、事前に把握する
  • 積雪対策に慣れている業者にお願いする

 

積雪対策のためのコスト分だけ、
初期費用を回収するのに時間が掛かりますが、
安心・安全を優先することをお勧めします。